旅行初日。といっても夜行列車に乗るため出発は夜。それまでは自由時間です。そこでキャナルシティに行くことに。
目的は昼飯と似顔絵描き。上手い人がいっぱいいることで有名です。が、しかし。
なっ…、並んでる…ッッ!!
さすが有名絵師。順番待ちが面倒なので昼食をさきに摂ることに。
相談の結果、有名なラーメン店、「一蘭」に行くことにしました。やっぱ美味いモン食べなきゃね。
都会っていやだいやだ。
小さい頃から田舎で暮らしてきたのでこういう行列を見ると結構ひきます。
人コワイ人コワイ(何)。
で、仕方ないので隣のにんにく亭へ。ここは幸いちょっと待つだけで入れました。
まあ、にんにく専門店なので当然なのですが、一言。
こいつはくせえッー!
にんにくのにおいがプンプンするぜッーーーッ!!
さて、僕は石焼ステーキビビンバなるものを注文。実はこのかた、ビビンバ食べたことがないんですよね。ワクワクです。
で、来たものがこちら。
うむ、にんにくの良い香り。見ているだけでよだれが出てきます。
それでは、いただきます。
うん、これは美味い。ステーキはもちろんのこと、ご飯と具の味のバランスがとれ、かなり良い。ピリリとくる刺激も心地よいです。
無我の頼んだピザを横取りしつつ、見事完食。満足満足。
店から出ると、まだ一蘭の前の行列が消化されてませんでした。
くそう、行ってみたい。(でも並ぶのはゴメン)
ちなみに似顔絵描きさんの前もまだ並んでたので、似顔絵は断念。せっかく大仏描いてもらおうと思ってたのに。
というわけで、用も済んだので一時帰宅。出発の時を待ちます。
夜8時。電車出発まであと1時間。いよいよ出発です。
博多駅に到着、人生初の青春18切符を使用し、ホームへ向かいます。
程なくして夜行列車、ムーンライト九州がやってきました。この電車、8月いっぱいまでの期間限定電車です。
で、僕がネタをやるために、大仏に変身、写真を撮ろうとしていると、先に電車の写真を撮っている人物が2名。
エニグマ「鉄っちゃん(鉄道マニア)だね。」
そんな存在初めて知った。
世の中には色んな人がいるものですね。
鉄っちゃんもいなくなったので、早速記念撮影。
夜行列車フォーーー!!!
そして乗り込み、いざ出発。朝の6時に新大阪に到着予定です。
まだ寝るには早いので、3人でトランプすることに。この列車の先頭には展望車があるので、そこでやろうということで、一同展望車へ。
ガラッ
既に6名の鉄っちゃんに占拠されてました。
鉄っちゃん、恐るべし。
仕方ないので空いてる床に座り(床は絨毯になってます)、トランプ開始。
トランプしてる間、鉄っちゃん同士の熱い議論が聞こえてくるわけですが、
路線の話とか、レアな電車の話とか、時刻表が読めない今の若者達への文句とか、
なんかとっても濃い。
一般人は、オタクがエロゲについて語ってるのを聞いたらこんな気持ちになるんでしょうね。
いつしか時間も過ぎ、そろそろ寝よう、ということに。
明日の予定は、京都の寺めぐり。遠足の前日のように久しぶりにドキドキしました。
いつからこんな子供のような純粋な心を忘れてしまったんだろう…
それはさておき、現在夜の11時。今から6時間寝れば睡眠も取れるし、降りる準備もできる。余裕ですね。
では皆さん、お休みなさい。
zzz…
zzz……
zzz………
………
寝れんわ!!!
前途多難な予感がするのは僕だけでしょうか。
お世辞でもゆりかごのような揺れとは言えない電車の揺れで睡眠を妨げられること数回。
最長で2時間30分の眠りから目覚めると、あたりはほんのり明るくなっていました。
続いてエニグマ、無我、共に目を覚まします。無我は殆ど眠れず。エニグマは「良く眠れた」だそうで。
俺ものび太のような能力が欲しい。(のび太はどんな場所でも3秒以内に眠れる。)
やがて神戸の街並みが見えてきました。
印象としては、なんかゴチャゴチャしてる感じ。無理矢理建物詰め込んだ感じです。
だってスーパーの屋根の上にマンション建ってるんだもん。
また、暫く行くとこんな看板を発見。
どんな物語だ。
僕の名は羽化須木雄(はか すきお)。お墓マニアの大学1年生。
大学生の夏休みは時間が有り余っているものなので、県内の墓地巡りをすることにした。
もしかしたら、今まで見たことの無い、素晴らしいお墓に出会えるかもしれない。
胸を高鳴らせ、僕は旅に出た。
一週間かけて、県内の墓地を何100とお墓がある大きいところから、5つにも満たない小さな墓地まで、僕は歩き回った。
そして、最後の一つを回り終え、帰路につこうとしたその時、来たときには存在しなかった小道を茂みの中に見つけた。
「おかしいな…こんなところに道なんて…」
僕は惹かれるようにその道を進んでいった。
獣道、といっても過言ではないその道を歩くこと数10分。
この先に何もないかもしれないという思いが頭に浮かんだが、足を止めて引き返すという欲求がこの先に何があるのか知りたいという知的欲求に敵うことは無かった。
そして程なくして、開けた場所にでた。とはいえ鬱蒼と生い茂る木々が、光すらも拒絶している。光は来た道の方向、僕の背後からしか入らない。
真昼だというのに薄暗いその場所に、一つのお墓があった。
「こんなところに…誰のお墓だ…?」
お墓は至極簡素なものだった。下台に一文字型の墓石が乗り、苔に覆われ刻まれた名は見ることができない。
線香や花が捧げられた形跡すら無い。
森の中に封じられた墓。そう例えるのが妥当だ、と僕は思った。
一体どれだけの時を、たった一人で過ごしてきたのか。寂しくは無かったか。それともそれが望みなのか。
僕は線香を捧げた。視たお墓には線香を捧げる、というのは僕が自分自身に課したルールである。
そして暫く墓を見つめた。外見上は何の変哲も無い、むしろ芸術的に決して価値があるとは言えない墓。しかし、僕は目を離すことができなかった。
そう、まるでこの墓に会うことが運命であったかのような印象さえ受ける…
周りが闇に包まれ始めていた。どこからか聞こえた狼の遠吠え。僕は現実の世界に引き戻される。
帰らないきゃ、と思い立ち上がる。唯一光が入る方向に足を向ける。
――――人影。
僕は身を硬くした。人を寄せ付けないこの場所に、二人の人間。言い知れない不安。恐怖すら生じる。
人影は近づく。段々大きくなる。僕は動けずにいた。
「………ありがとう。そして、よろしく。」
「へ?」
少女だった。まだあどけなさが残るものの、整った顔つきを持ち、黒き大きな双眸は強く僕の瞳を覗き込んでいた。髪は短く、というよりも邪魔だから切った、というようなざんばら髪。
しかし纏った真紅の着物は汚れや皺一つついていない。少女は僕の目の前で立ち止まると、僕の手を取りこう言った。
「今日からそなたは私の僕。光栄に思いなさい。」
えー、よくあるラノベの冒頭みたいになってしまいましたが、 世にも不思議なお墓の物語「お墓少女」、お届けしました。続きは脳内保管してください。
…ハァ。
長々と語っているうちに京都駅に到着。京都タワーがお出迎え。
京都フォーーー!!!
さて、この京都駅、かなり大きな建物です。中央コンコースは広々と壮大な吹き抜けのある空間になっております。
こんな感じ。
ちなみにまだ7時台。さすがに人もまばらです。
それをいいことに、ちょっといいこと思いつきました。
幅26m・高低差30mの大階段。
(※右が僕、左が無我。)
ブーン。
――――そう、そのとき僕は、確かに風になった――――
良い子は危険なので、走って駆け上がっちゃだめですよ。
ちなみに、朝っぱらからこんな急激な運動をしたせいで旅の序盤からいきなり筋肉痛になってしまうというアクシデント。
これが後々響いてくるとは夢にも思わない黒羽であった。